【VOV2による】大動脈解離は、命に係わる重大な病気です。現在、ベトドク友好病院は、患者の命を救い、合併症を減らすために、多くの最新技術を適用しています。

十数日前、フンイエン省コアイチャウ郡のファン・ティ・ガーさん（71歳）は、胸部、腰椎の後ろ、腹部の激しい痛みのため、家族にベトドク友好病院の救急治療室に運ばれました。コンピュータ断層撮影の結果、医者は急性A型大動脈解離であると判断しました。

病院の心臓血管・胸部センターの副センター長のフン・フイ・ホン・ソン准教授・博士は、この病気は非常に危険な外科的疾患で。緊急手術が患者の命を救う唯一の方法であると述べました。一般的な緊急手術の手法では、心臓に付着している上行大動脈を交換する手術を行い、下方に伸びる多くの解離巣がある大動脈の残りの部分は、引き続き経過を観察し長期的な治療を行います。時間の経過とともにこれらの血管は拡張し、下行大動脈にステントを設置する手術を継続します。

しかし、ベトドック友好病院で実施されているfrozen elephant trunk法では、1回の手術ですべての病変を治療することができます。

「現在では、frozen elephant trunk法などの一度の治療で根治性を高め、難易度を下げることができる最新の方法がたくさんあります。ここでは、人工血管とステント留置の両方を使用しているハイブリッド血管と呼ばれています。これにより、下行大動脈のステントを入れて下行大動脈の裂け目をすべて塞ぎ、弓部大動脈と上行大動脈の両方を同じ手術で置換し、その後、手術の必要なくまたは手術を行なっても簡略化させるように、血管内介入治療を行うことができます」と心臓血管・胸部センターの副センター長のフン・フイ・ホン・ソン准教授・博士は情報を共有しました。

frozen elephant trunk法の適用により、ガーさんのような急性A型大動脈解離の患者さんは1回の手術で危険な合併症を回避することができながら、術後の回復期間も従来の古典的手術法に比べて短縮されました。

ベトドク友好病院では、2012年からfrozen elephant trunk法を含む大動脈の新しい治療法を導入しています。

特に、心臓血管内科のグエン・トゥン・ソン医師からの情報によると、最近、入手可能な設置に基づいて、医師はこの技術を改良し、より低コストで、我が国の患者や人々にとってより実現可能なものにしました。「私たちは、海外で購入した高価な移植片の代わりに、手術で人工の移植片を使用しています。現在、その移植片とベトドク友好病院の高度な技術を使用する場合、治療結果は非常に良いですが、手術と介入のコストは、前に比べて、3分の１減少しました」と医者さんも述べました。

現在までに、ベトドク友好病院では、急性A型大動脈解離の患者さん約150名をfrozen elephant trunk法で治療し、罹患率、死亡率ともに10％以下と、世界の主要医療センターと比較しても遜色のない結果を出しています。

大動脈解離は、高血圧やマルファン症候群のような結合組織の先天性疾患などの基礎疾患を持つ人に多く見られる疾患です。

フン・フイ・ホン・ソン准教授・博士は、「腰椎の後ろの胸部や腹部に突然の痛み、腹部から胸部へ、あるいは胸部から腹部へ広がる突然の激しい痛み、冷や汗などの兆候が見られたら、すぐに治療可能な病院に連れて行く必要があります。治療可能無い病院に行くと、患者にとって最良の治療機会が失われることになります」と勧めています。